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被せ物があるけど矯正できる?治療前に知っておきたい注意点

被せ物があるけど矯正できる?
被せ物があるけど矯正ってできるの?

「歯並びが気になるから矯正したいけど、被せ物があっても大丈夫かな?」
そんな風に思ってる方、多いんです。矯正治療を受けたい気持ちはあるけど、

「被せ物が割れたりしないのかな?」

「被せ物の下の歯根は大丈夫?」

「被せ物は作り直しになるの?」

…って、不安も出てきますよね。

でも、実は被せ物があっても矯正治療は可能なんです。
ただし、ちょっとした注意点があるので、それをしっかり知っておくことが大切です。

被せ物があるとこんなリスクがあるかも?

被せ物が入っている歯は、天然の歯とは違う素材・構造なので、矯正治療のアプローチにもひと工夫が必要になります。

被せ物と矯正治療がぶつかるポイントは、主に以下の通り。

1. 矯正中に被せ物が外れる可能性がある

どうして?

被せ物は、専用の接着剤(レジンセメントなど)で歯にくっつけられています。でも、長年使っていると接着力が弱まってきていることもあります。そこに矯正装置からの“引っぱる力”や“回転力”が加わると、ポロッと外れることが…?

特に注意が必要なのはこんなケース

10年以上前に作った被せ物

土台の歯が神経を抜いていて弱くなっている

既にグラつきがある場合

対策としては?

矯正前にレントゲンや口腔内チェックで状態を確認し、必要であれば一度仮の被せ物に交換することも検討されます。

2. ワイヤー矯正で装置がうまく付かないことがある

どうして?

セラミックの被せ物の場合、陶器のようなツルツル素材。通常、矯正のブラケット(金属のパーツ)は天然のエナメル質に強力にくっつくよう設計されてるけど、セラミックやジルコニアだと接着が不安定なことも。

逆に銀歯の場合は表面に細かな凹凸があるので、装置がしっかりつきやすいです。

対策としては?

特別な「接着プライマー」を使う

マウスピース矯正(インビザライン等)を選ぶことでブラケット自体を避ける

…など、素材に合わせた工夫が大切になります。

3. 噛み合わせの変化で、被せ物が合わなくなることも

どうして?

矯正治療では歯の位置がググッと動きます。すると、以前の被せ物の高さや角度がズレることがあるんです。

結果として…

他の歯との噛み合わせが悪くなる

食事中に違和感が出てくる

対策としては?

治療後に被せ物を再作製して、ぴったりの形にリセットすることが一般的です?
→ 最終的な被せ物は、矯正が終わった後に入れるケースが多いよ!

4. セラミックが欠ける・割れるリスクも

どうして?

セラミックは見た目がキレイで強度も高いけど、「一点に強い力がかかるのが苦手」という性質があります。

矯正で歯が動くとき、装置との摩擦や噛み合わせの変化によって、

一部にストレスが集中

食事中の噛みしめで負担が増す

歯ぎしり癖があると、よりリスク大

対策としては?

矯正中は食いしばり・歯ぎしり対策としてマウスピース(ナイトガード)を使う
→ 必要に応じて一時的に強度の高い素材(ジルコニアなど)で補強する

セラミックの被せ物があっても、矯正がNGになるわけではありません。
大切なのは、「今の被せ物の状態を正確に把握すること」と、「リスクを見越して治療計画を立てること」。

歯科医としっかりコミュニケーションをとれば、無理なく・安全に矯正治療は進められますよ。

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矯正と被せ物をうまく両立させるには?

じゃあ実際、どうすればトラブルを防いで矯正治療を進められるの?ってとこが気になりますよね。ここが大事!

矯正前にしておくと安心なこと

被せ物の状態チェック
→ 劣化や脱離のリスクが高いものは、矯正前に再製作も検討します。

一時的に仮歯に置き換えるケースも
→ 動かす歯が被せ物の場合は、仮の被せ物に変えて様子を見たりします。

治療後に最終的な被せ物を作るパターンもある
→ 矯正で歯の位置が変わるなら、最後にピッタリの被せ物を作る方が◎。

治療中に気をつけたいこと

矯正装置をつける際、専用の接着剤を使用
→ 被せ物に合う接着材を使うことで、外れにくくなります。

強すぎる矯正力を避ける
→ セラミックの破損防止のため、段階的な調整が大事。

これらの対応をすることで、被せ物がある歯でも安全に・効果的に矯正ができます。

神経を取った歯でも矯正治療で動かせるの?

結論から言うと、神経を取った歯(失活歯)でも矯正治療は可能です!
ただし、いくつかの注意点や工夫が必要なので、詳しく見ていきましょう。

どうして神経がなくても動かせるの?

歯が動くのは、歯の根っこの周りにある「歯根膜」という薄い組織が、矯正力に反応して骨をリモデリング(再構築)するからなんです。

神経は「痛みを感じるセンサー」なので、動かすメカニズムとは直接関係してないんです。
つまり、「神経がない=動かない」わけではありません!

でも神経を取った歯には、こんな注意点もある!

歯根がもろくなっていることがある
→ 神経を取ったことで、歯が乾燥しやすくなり割れやすくなることがあります。

歯根の吸収が起こりやすい可能性も
→ 長期間の強い矯正力によって、歯根が短くなる(歯根吸収)リスクがあります。

歯根の先に病変(膿の袋など)がないか確認が必要
→ レントゲンで見ないとわからないので、事前の診査が超重要!

神経を取った歯の矯正で気をつけるべきポイント

力をかけすぎないように調整する
→ ゆっくりじわじわ動かすのが基本!

治療前にCTやレントゲンで根の状態を確認
→ 異常があれば、矯正前に再根管治療が必要になることも。

動かす方向や範囲を慎重に計画する
→ 歯の耐久性を考慮して、無理な動きは避けるようにします。

神経がなくても、正しくケアすれば大丈夫!

「神経がない=動かない」は、実は誤解。

ちゃんと検査して、その歯の状態に合った方法で矯正すればOK。

ただし、「被せ物+神経を取った歯」というコンビは、ちょっと繊細なので…

動かす前に歯根の強度と健康状態をチェック

必要に応じて補強をしてから動かす

治療中も定期的にレントゲンなどでチェックしておく

っていう感じで、プロの目でサポートされながら進めるのが安心ルートだよ

矯正で噛み合わせが整うと、被せ物も長持ちする!

意外かもしれませんが、正しい噛み合わせになることで、被せ物の寿命が延びることもあります。

噛み合わせのバランスが良くなる

無理な力がかからなくなる

セラミックの破損リスクも減る

つまり、矯正をすることは「見た目の改善+機能面のアップ」という二刀流のメリットがあるんです。

まずは矯正と被せ物、両方の視点を持つ歯科医に相談を

「矯正専門の歯科」もいいですが、被せ物の知識が豊富な歯科医と連携してるクリニックをおすすめします。

チェックしたいポイントは

被せ物のある歯の矯正経験が豊富か

矯正後の補綴(被せ物)のプランまで考えてくれるか

細かく治療スケジュールを立ててくれるか

こうしたクリニックなら、「矯正+補綴」のベストミックスを提案してくれますよ!

まとめ

被せ物があっても矯正はできる!ただし準備と相談が大事。

最後におさらい

セラミックの被せ物があっても矯正は可能!

ただし、被せ物の状態や位置によっては注意が必要

治療前後の被せ物の再製作が必要になることもある

噛み合わせが整えば、被せ物のトラブルも減るかも

「矯正+補綴」どっちも得意な歯科医に相談するのが正解!

不安や疑問があるのは当然です。でも、正しい知識をもって相談すれば、スムーズに矯正治療を行うことが出来ます。

「もう手遅れかも…」なんて思わず、まずは一歩踏み出してみてくださいね!

なんばクローバー歯科

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