入れ歯

保険の入れ歯は十分使える?

保険の入れ歯は十分使える?

初めて入れ歯を作る方や、今の入れ歯に不満を感じている患者さんの多くが、そんな不安を抱えているのではないでしょうか。食事がうまくできるのか、しゃべりにくくならないか、見た目はどうか…。口元は日常生活の質に大きく影響する部分だからこそ、慎重に考えたいですよね。

実際、保険の入れ歯にはメリットもあれば、デメリットもあります。「思ったより快適に使えている!」という方がいる一方で、「違和感があってなかなか慣れない」「噛む力が弱くて食事がしづらい」と感じる方もいます。

では、保険の入れ歯は本当に十分に使えるのか? 今回はその特徴やメリット・デメリット、そして快適に使うためのポイントをご説明します。

保険の入れ歯は何故評判が悪いのか?

保険の入れ歯に対して「使いにくい」「満足できない」といった声が聞かれることがあります。その理由として、以下の点が挙げられます。

フィット感の問題

保険の入れ歯は、使用できる素材が限られているため、患者さんごとの細かい調整が難しく、フィット感に不満を感じることがあります。

保険の入れ歯のフィット感が悪い理由は以下の通りです。

素材の制約

保険適用の入れ歯は主にレジン(プラスチック製)で作られており、柔軟性や適合精度が自費の入れ歯より劣るため、細かいフィット調整が難しくなります。

個別調整の限界

自費の入れ歯では高精度な型取りや調整が可能ですが、保険の入れ歯はコストや時間の制約上、細かな適合調整が限られるため、ぴったり合わないことがあります。

歯ぐきの変化に対応しづらい

使い続けるうちに歯ぐきが変化し、入れ歯が合わなくなることがありますが、保険の入れ歯は修正の自由度が低いため、フィット感が損なわれやすいです。

厚みがある設計

レジン製のため強度を保つためにある程度の厚みが必要で、その分違和感を感じやすくなります。

これらの理由から、保険の入れ歯はフィット感が悪く感じられることが多いですが、定期的な調整を行うことで快適に使用できるようになります。

耐久性の低さ

レジン素材は強度が限られており、割れたりすり減ったりしやすい傾向があります。そのため、長期間の使用には向いていないと感じる方もいます。

違和感や話しづらさ

厚みがあるため、装着時の違和感が強く、特に話す際に発音がしづらくなることがあります。

食事のしにくさ

硬いものや粘り気のある食品を噛む際に不便を感じることがあり、満足感が得にくいという意見があります。

見た目の問題

前歯部分の金属バネが目立ちやすく、審美性に不満を持つ患者さんも少なくありません。

保険の入れ歯の見た目が悪い理由は以下の通りです。

使用できる素材が限られている

保険適用の入れ歯は基本的にレジン(プラスチック製)で作られ、光沢感や透明感が不足し、天然の歯のような自然な仕上がりになりにくい。

金属のバネが目立つ

部分入れ歯の場合、クラスプ(バネ)が金属製のため、前歯の近くにあると目立ちやすく審美性に欠ける。

歯ぐき部分の厚みがある

強度を確保するために床(歯ぐき部分)が厚めに作られ、口元の自然なふくらみが損なわれることがある。

人工歯の選択肢が少ない

保険の入れ歯では使用できる人工歯の種類が限られており、形や色が単調になりやすいため、自然な見た目を再現しづらい。

これらの理由から、保険の入れ歯に対する評価が低くなることがありますが、適切な調整や使い方を工夫することで快適に使用することも可能です。実際に快適に使っておられる方も大勢おられます。

保険の入れ歯のダメなところ

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保険の入れ歯のダメな部分を簡単に説明すると、以下の点があげられます。

  • フィット感が悪い → 使用できる素材が限られており、個々の口にぴったり合わないことがある。
  • 耐久性が低い → レジン素材は強度が低く、割れたりすり減ったりしやすい。
  • 違和感が大きい → 厚みがあるため、装着時の異物感が強く、話しづらさを感じることも。
  • 噛む力が弱い → 金属床が使えないため、自費の入れ歯と比べると食べ物をしっかり噛めない。
  • 見た目が不自然 → 金属のバネが目立ちやすく、自然な見た目になりにくい。

これらの問題から、保険の入れ歯は「使いにくい」と感じる人が多いですが、適切な調整や慣れによって快適に使えることもあります。

保険の入れ歯のメリット・デメリット

メリット

保険適用の入れ歯には、以下のようなメリットがあります。

  • 経済的負担が少ない → 自費の入れ歯に比べて費用が抑えられるため、多くの方が気軽に作製できます。
  • 短期間で作製できる → 歯が抜けた後、比較的早く新しい入れ歯を入れることができます。
  • 修理や調整がしやすい → 万が一割れたり合わなくなったりした場合でも、比較的簡単に修理・調整ができます。

デメリット

一方で、保険の入れ歯には以下のようなデメリットもあります。

  • 違和感を感じやすい → レジン素材は厚みがあるため、口の中で違和感を感じることがあります。
  • 噛む力が弱い → 金属床などを使用できないため、自費の入れ歯と比べると噛む力が劣ることがあります。
  • 見た目の自然さがやや劣る → 自費の入れ歯ではより自然な見た目を実現できますが、保険の入れ歯は一定の制約があります。

保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いとは?

入れ歯には「保険適用」と「自費」の2種類があります。それぞれの違いを簡単に説明します。

保険の入れ歯

  • 使用できる素材が限られている(レジンなど)
  • シンプルな設計で、基本的な機能を満たす
  • 比較的短期間で作製できる
  • 費用が抑えられる(数千円〜1万円台)

自費の入れ歯

  • 金属やシリコンなど、より快適な素材が使用可能
  • 見た目や噛み心地の向上が期待できる
  • 精密な設計が可能
  • 費用は数十万円以上

保険の入れ歯を快適に使うためのポイント

「保険の入れ歯は十分に使えるの?」という疑問に対する答えは、「使い方次第で十分に快適に使えます!」です。以下のポイントを押さえて、快適な入れ歯ライフを送りましょう。

慣れるまで焦らない

最初は違和感があるのが普通。食事や会話をゆっくり行い、徐々に慣れていくことが大切です。

定期的な調整を受ける

入れ歯は時間とともに歯ぐきに合わなくなることがあります。違和感を感じたら、早めに歯科医院で調整を受けましょう。

毎日のお手入れをしっかりと

入れ歯には歯垢がつきやすいため、専用ブラシや洗浄剤でこまめに清掃し、清潔を保つことが重要です。

食事の工夫をする

硬いものや粘り気のある食べ物は小さく切って食べる、片側で噛まないよう両側で噛むなどの工夫をしましょう。

入れ歯安定剤を活用する

初めての方やフィット感が気になる方は、入れ歯安定剤を試すことで安定感が増し、快適に使いやすくなります。

これらのポイントを意識することで、保険の入れ歯でもより快適に使うことができます。

まとめ

保険の入れ歯でも十分に使える!

保険の入れ歯は、費用を抑えながら基本的な機能を満たすことができる優れた選択肢です。違和感や噛む力の問題はあるものの、適切な調整やお手入れを行うことで快適に使用できます。

「自分に合った入れ歯を作れるか不安…」という患者さんは、ぜひ歯科医院で相談してみてくださいね。

なんばクローバー歯科

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