インプラント治療を考えているけれど、何歳から治療出来るのか疑問に思っておられる方もおられるのではないでしょうか。インプラント治療に年齢制限はあるのかないのか、ご説明します。
目次
インプラントは何歳から可能?
インプラントが可能とされている年齢は20歳からが目安となっています。インプラント治療をするには、顎の成長が止まっていることが大前提となります。
顎の成長途中にインプラントを埋入した場合、成長によって骨の形や状態が変わりますので、埋入したインプラントの位置が必ずしも最適とはいえなくなってしまうリスクがあります。それによって歯並びや見た目が悪くなることがあります。
20歳より前に歯を失ってしまって将来的にインプラント治療を考えている場合は、仮歯を入れるか、20歳になるまで入れ歯を使って頂くこともあります。
インプラントは何歳まで可能?
では、インプラント治療が可能な年齢の上限に関してはどうでしょうか?
インプラントができる年齢に上限はありません。20歳以上で骨の成長が終わっていれば、何歳でもインプラントが可能です。しかし70歳以上の方の場合は、何らかの全身疾患をお持ちの方の割合が増えるため、顎骨や身体がインプラントの手術に耐えられるかどうかを慎重に判断します。
骨の質や量が足りないという理由で、そのままではインプラントが出来ないと診断された場合は、骨を増やす増骨の処置を行うことでインプラントが可能になります。
インプラント治療とは?
インプラントは、失ってしまった歯の代わりに人工の歯を入れる治療です。まず、抜歯によってなくなった歯根の代わりにインプラント体を顎の骨に埋入します。数ヶ月後にインプラント体が骨としっかり結合したら、セラミックなどで作製した上部構造(被せ物)を取り付けて、失った歯の代用としての機能や見た目を回復させます。
インプラント治療は保険適用外です。顎骨の質や幅、高さなどの状態や、患者さんの年齢や全身疾患の有無によって治療できないことがあります。
インプラントは何歳くらいの患者さんが多い?
インプラントを希望される患者さんの平均年齢は40~60代です。インプラント患者さんの一番多い年代は65~69歳で、過去に治療した歯が悪くなっていたり、歯周病にかかった等の理由で歯を失っておられます。
30代までは子育てや仕事を優先するようなライフスタイルになりがちで、ご自身の歯の治療は後回しになってしまいますが、40代以上になって少し生活のリズムが落ち着いてきた段階で、歯のケアにも力を入れるようになる方が多いです。
40代以上になると歯に異常が出やすいため、歯のケアを丁寧に行い、歯医者の定期健診を必ず受けるようにしましょう。
高齢者の場合のインプラントのリスクについて
高齢の方がインプラント治療を受ける場合に、いくつか考えられるリスクがありますので、ご説明します。
- 免疫力が衰えていると細菌に感染しやすい
- インプラントが骨と結合されにくい
- 埋入するインプラントの本数が多い場合、体力が心配
- 治療後に定期的にメンテナンスに通えるかどうか
- 全身疾患がある場合、病気の程度や薬の種類によってはインプラント治療を受けられない場合がある
これらのリスクは個人差があり、患者さんによって該当するものとしないものがあります。歯や骨の状態に加えて、患者さんの身体の健康状態もインプラント治療に関わってくるため、治療前のカウンセリングや検査によって患者さんの状態を知ることが大変重要になります。
インプラントの年齢制限に関するQ&A
インプラント治療の年齢制限はあります。一般的に、インプラント治療は20歳以上で顎の成長が終わっている場合に行われます。成長途中の顎にインプラントを埋め込むと、成長によって骨の形や状態が変わり、治療の効果や外見に影響を与える可能性があります。
インプラント治療の年齢制限に上限はありません。20歳以上で顎の成長が終わっていれば、何歳でもインプラント治療が可能です。ただし、70歳以上の方は全身疾患の有無や顎骨の状態などを考慮し、慎重な判断が必要です。
インプラント治療を希望する患者さんの平均年齢は40~60代です。一番多い年代は65~69歳であり、これらの方々は過去に歯を失ったり、歯周病などの理由で治療を必要としています。40代以上になると歯の異常が出やすくなるため、歯のケアに力を入れる傾向があります。
まとめ
20歳以上の方であればインプラント治療は可能です。ただし高齢の方は持病があったり顎の骨の質や量の問題でインプラントが難しいケースがあります。インプラントが可能かどうかは、事前のカウンセリングで生活習慣や病気についてお尋ねし、虫歯や歯周病にかかっていないか歯のチェックをして、CTスキャンなどで検査を行い、インプラント担当医が診断します。
まずはお気軽にインプラント相談をお受け頂き、疑問点を直接歯科医師に質問してみられてはいかがでしょうか。